騒音や雑音を防ぐ方法として、「防音」や「吸音」「遮音」などの言葉を目にしたことがある方も多いと思います。
防音・吸音・遮音は同じように捉えられることも多いのですが、実はその原理やメカニズムは異なり、得られる効果も違うもの。
今回の記事では、反響音をおさえる効果が高い「吸音」のメカニズムや吸音材の種類について解説しまます。
なお、「吸音と遮音の違い」について、以下の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
関連記事:吸音と遮音の違いとは?
吸音のメカニズムとは?
そもそもすべての音は、空気中で振動しています。この振動を熱に変換することで音を小さくするのが、大まかな吸音のメカニズムとなります。
吸音材にはいくつかの種類がありますが、たとえばスポンジのように小さな穴が空いている「多孔質系」の吸音材の場合。
無数の穴に空気が入り吸音材の中で拡散され、摩擦熱が生じてエネルギーに変わることで音が響かなくなります。その結果、音が小さくなるのです。
ただ、吸音材のみで完全に防音効果が得られるわけではなく、音の拡散を減らすことで反射・反響を防ぐ効果に長けているものとなります。
そのため、完全に防音対策したい場所には、遮音材と組み合わせることをおすすめします。
関連記事:吸音材と遮音材はどっちが先?正しい順番で防音効果を高めよう!
部屋の反響をおさえる吸音材の種類
吸音材は素材によって用途や使用場所が変わるため、適切に選ぶことが大切です。
ここでは、吸音材の種類を3つ紹介します。種類による違いを知って、用途に合う吸音材を選びましょう!
多孔質系
先ほども少し触れましたが、多孔質系は小さな穴がたくさん空いた素材を使っています。
具体的には、
- ウレタンスポンジ
フェルト
グラスウール(溶かしたガラスが原料)
ロックウール(鉱物が原料)
などがあり、穴の中に音が入り摩擦や小さな振動で音を小さくしてくれます。幅広い用途に使うことができて、「壁に貼るだけ」などのDIYにも活用できます。
板振動系
薄い板に音があたることで、エネルギーの一部の摩擦が熱に変わり音の振動を減少させるのが、板振動系の吸音材です。
素材には「ベニヤ板」や「合板」「カンバス」などを薄くしたものが使われますが、あまり吸音率は高くありません。
ただ、素材自体はホームセンターなどでも手に入るため、簡易的な吸音材として壁や天井などに貼り付けて使うこともできます。
共鳴型系
音波と同じように吸音材を振動させることで、周囲との摩擦を起こして音エネルギーを減少させるのが、共鳴型の吸音材の特徴です。
共鳴型系の吸音材に使われる素材としては、
パンチングメタル(アルミ、ステンレス、鉄など)
有孔ボード
などがあり、板の厚さや穴のサイズ・ピッチ、背後空気層などの違いによって吸音率が変わります。
まとめ
特定の場所の防音効果を高めたいとき、手軽に設置できる吸音材があれば反響音を減らすことができます。
吸音材には複数の種類がありますが、一般的には今回紹介した3つのどれかが使われていると考えて間違いないでしょう。
とくにウレタンスポンジやフェルト素材を使った吸音材は手軽に設置できるので、自宅やオフィスでの防音対策に最適です。
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